みなさんこんにちは。

「民泊.hub in 九州」の市山です。
民泊の相談を受けていると、
最初の数分で「このオーナーさんの考え方は、慎重に進めるべきケースだな」と感じることがあります。

それは、物件条件や立地の問題ではありません。
オーナー様の“言葉”です。

今回は、私たちがこれまでの経験から「このワードが出たら要注意」と感じる危険信号(赤信号ワード)についてお話しします。

危険ワード①:結局いくら儲かるんですか?

「で、結局いくら儲かるんですか?」

これは、私たちが相談を受け、
一通り説明をした後に言われることが多い言葉です。

もちろん、収益は重要です。
民泊は趣味ではなく、事業ですから。

ただし、一言目がこの質問の場合、私たちは少し立ち止まります。

なぜなら、

  • 初期費用やリスクへの理解が浅い
  • 運営の手間・責任を軽く見ている
  • 民泊を「不労所得」だと誤解している

こうしたケースが非常に多いからです。

民泊は
「儲かるかどうか」ではなく
「どう運営するか」で結果が大きく変わる事業です。


危険信号②「粗利って何%くらいですか?」

「粗利って何%くらいですか?」

数字に強いのは悪いことではありません。
ですが、ここでも順番が大切です。

民泊は、

  • 稼働率
  • 清掃品質
  • クレーム対応
  • 価格調整
  • レビュー管理

こうした日々の積み重ねで成り立っています。

最初から「粗利率」だけを気にする場合、
現場のリアルとのギャップが生まれやすく、
結果的に不満やトラブルに発展するケースも少なくありません。

参考までに、弊社の「民泊運営パートナプラン」(他社でいう完全運営代行)の場合、
おおよそ35~45%の間ぐらいで着地することが多いです。

特に地方部では、他社の場合オーナー様の手残りが
売上の20〜30%程度になるケースも多く、
結果として10%前後の差が出ることもあります。

※「では、どうやって改善していくのか?」については、このシリーズの別回で詳しくお話しする予定です。


危険信号③「全部お任せします」

「全部お任せします」

この言葉が出た瞬間、私たちは最も慎重になります。

理由はシンプルです。

民泊は、オーナー様と運営側が“同じ方向を向いていないと成立しない事業”だからです。

  • 物件への想い
  • 投資としての考え方
  • ゲストへの向き合い方

これらを共有せずに「丸投げ」だけを前提にすると、うまくいく可能性は一気に下がります。

また、このワードが出たお客様は大体後ほどトラブルになることが多いです。

そのため、弊社では「民泊運営パートナープラン(完全運営代行)」をご利用いただく際、独自の運営審査を行っています。

これは、オーナー様の考え方と管理予定の物件が弊社の基準に適合しているかを確認するプロセスです。

特に、

  • 他社から運営代行を切り替える場合
  • 自主管理から完全委託へ移行する場合

こうしたケースでは、必ず考え方と物件の方向性を確認しています。

過去には、

  • 数字の把握がほとんどできていない
  • 収益だけを重視し、経費削減しか考えない
  • 問題が起きるとすべて他責にする

こうしたオーナー様もいらっしゃいました。
残念ですが、この傾向は非常に高い確率で一致します。


なぜ、私たちは“すべてのご相談をお受けしない”のか

もっと正直に言えば、私たちはすべてのお客様のご依頼をお受けしているわけではありません


実際、一定数の方は審査の段階でお断りしています。

それは選り好みではなく、お互いにとって不幸な結果を避けるためです。

民泊運営代行は参入企業も多く、私たち以外にも選択肢はたくさんあります。

その中で「民泊.hub in 九州」は、単なる「運営代行業者」ではありません。
オーナー様と一緒に民泊事業を育てる“伴走型”のパートナーでありたいと考えています。


赤信号が出たら「ダメ」なのか?

いいえ、そうではありません。

これらのワードが出たからといって、即NGというわけではありません。

大切なのは、そこから考え方をすり合わせられるかどうかです。
例えば、オーナー様に

  • 民泊を事業として理解しようとする姿勢
  • 数字だけでなく、運営にも目を向ける意識
  • 一緒に作っていくというスタンス

民泊は、適切に行えば「不安な投資」から「強い資産・収入」へと育てていける事業です。

大事なのは、目先の数字だけではなく、オーナー様ご自身がどんな民泊事業を作りたいのか、
その姿勢だと私たちは考えています。

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M.master
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