はじめに|宿泊中とチェックアウト対応でレビューは決まる

民泊運営では、予約やチェックインよりも「宿泊中」と「チェックアウト後」の対応が、ゲストの印象とレビュー評価を大きく左右します。そのため、運営者の対応力が問われる大切なフェーズといえるでしょう。

忘れ物、設備の不具合、音のトラブルなど、予想外の事態が発生しやすいのがこのタイミング。迅速かつ丁寧な対応ができるかどうかが、高評価レビューやリピーター獲得のカギとなります。

今回は、民泊初心者が押さえておくべき「宿泊中のトラブル対応」「チェックアウト時の流れ」「レビュー依頼と低評価対策」、さらに自動化できるツールやポイントもあわせて分かりやすく解説します。


宿泊中によくあるトラブルとその対応例

宿泊中はゲストが実際に空間を体験する時間です。だからこそ、ここでの対応が「また泊まりたい」と思ってもらえるか、「もう二度と使いたくない」と思われるかの分かれ道になります。

特に民泊ではホテルと違い、フロントスタッフが常駐していないケースがほとんど。そのため、トラブルが発生したときの対応スピードと誠実さが、そのままレビューや評価に直結します。

以下によくあるトラブルと対応例をまとめました。

設備の不具合(エアコン・テレビなど)

  • 「よくあるトラブル対応マニュアル」をPDFで準備
  • メッセージで迅速に対応し、代替案や修理予定を丁寧に伝える

騒音・近隣トラブル

  • ハウスルールを事前に共有(紙 or QRコード)
  • 苦情が入った場合は即対応+記録を残す

忘れ物対応

  • 清掃時に写真で記録、一定期間保管
  • ゲストに連絡し、着払いで返送の旨を案内

▶ 対応内容や日時は「対応ログ」に残しておくことで、トラブル再発防止や証拠として役立ちます。



自動化で効率アップ|宿泊中〜レビューまでを支える便利ツール

民泊運営を続けていくと、「やることが多すぎて追いつかない」と感じる瞬間が必ず出てきます。そんなときに役立つのが、民泊業務を自動化・効率化してくれるツールの存在です。

チェックイン案内やレビュー依頼など、毎回似たような対応をしているなら、ツールに任せてしまいましょう。時間も手間も減らすことができ、その分ゲスト対応に余裕を持つことができます。

よく使われる民泊運営ツール(2025年時点)

  • AirHost: メッセージ自動送信、レビュー依頼、宿泊者台帳管理などオールインワン
  • minpakuIN: タブレットでチェックイン・本人確認・宿泊者記録が可能
  • Beds24: 予約・価格調整・自動返信対応のPMS(宿泊管理システム)


    ▶ 日本の民泊運営者にも広く活用されており、自動化による業務負担軽減が期待できます。

チェックアウト時の流れと対応ポイント

ゲストの滞在が終わる「チェックアウト」は、民泊運営の最後の接点であり、その印象がレビューに強く反映される重要なタイミングです。

スムーズなチェックアウト案内や、退室後の丁寧な確認・清掃体制は「また泊まりたい」と思ってもらえる大切な要素です。

さらに、メッセージ送信や記録の自動化によって、負担を軽減しながら品質を保つこともできます。

チェックアウト前のリマインドメッセージ(自動送信可能)

  • 内容:チェックアウト時間、鍵返却、ゴミの出し方など
  • 自動化例:
    • Airbnbのスケジュールメッセージ機能を活用
    • AirHostでは「チェックアウト前●時間」に自動送信可能

チェックアウト後の確認項目

  • 鍵の返却状況、備品の破損・汚損チェック
  • 清掃スタッフと写真共有し、記録と報告を一元化(Google DriveやLINE WORKSなど)

▶ 退室後チェックの流れをルーティン化しておくことで、効率と品質の両立が図れます。


レビュー依頼と低評価レビューへの対応

レビューはゲストが滞在全体を評価する大切なフィードバックです。特に民泊では、レビューが次の予約に与える影響が非常に大きく、運営者としては“レビュー対策”も重要な業務のひとつといえます。

良いレビューをもらうには「レビュー依頼のタイミング」や「文面の丁寧さ」が鍵となり、万一ネガティブな内容が届いた場合も、冷静で誠実な対応が信頼を生みます。

レビュー依頼の自動送信

  • チェックアウト6〜24時間後に送るのが理想的
  • AirbnbやAirHostでテンプレートを設定すれば、自動送信可能

レビュー依頼メッセージ文例(翌日朝に送信)

このたびはご宿泊いただきありがとうございました。ご滞在はいかがでしたか? よろしければ、レビューを残していただけると今後の運営の励みになります。

低評価レビューが届いたときの対処

  • 感情的にならず、まずは感謝と改善姿勢を伝える
  • 例:「貴重なご意見ありがとうございました。清掃についてのご指摘を受け、今後はチェック体制を強化いたします。」

▶ レビュー返信は次のゲストにも見られることを意識して、“公開メッセージ”として誠実に対応しましょう。


まとめ|チェックアウトまでの対応が次の予約につながる

宿泊中からチェックアウト、そしてレビュー依頼までの一連の対応は、単なる業務ではなく**「ゲスト体験の完成版」**です。

丁寧なフォロー、記録の徹底、レビュー管理によって、信頼度・評価・リピート率が着実に向上します。

次回は「民泊の収支管理と利益を生み出すコスト設計」について詳しく紹介します。


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次回:「民泊の収支管理|売上・費用・利益の考え方」

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MAHO
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