
こんにちは。民泊.hub in 九州のカズマです。
これまで、民泊運営の「仕組み」や「スマート化」についてお話ししてきました。
今回は少し視点を変えて、“心”の部分にフォーカスしてみたいと思います。
民泊のゴールは「一度泊まってもらうこと」ではありません。
本当の価値は、“もう一度ここに泊まりたい”と言ってもらえること。
では、どうすればその「また泊まりたい」を生み出せるのでしょうか?
その答えは、“3つの体験価値”を設計することにあります。

① 「安心感」の体験 —— 滞在のストレスをゼロにする
最初に大切なのは、“安心感”です。
特に初めて訪れる土地で、知らない宿に泊まるゲストにとって、
「ここは大丈夫そうだな」という安心感があるかどうかが最初の判断基準になります。
私たちが提案しているのは、「安心が先に届く設計」。
つまり、チェックイン前から安心できる仕組みを作ることです。
たとえば、
- チェックイン案内を画像付きで送る
- メッセージ返信はできるだけ1時間以内に対応
- 清掃後の写真を保存し、状態を常に一定に保つ
こうした小さな積み重ねが、「この宿は信頼できる」という印象を作ります。
安心感は“設備”ではなく、“対応の丁寧さ”から生まれます。
② 「共感」の体験 —— ストーリーを持つ宿は忘れられない
民泊は「物件」ではなく「物語」で売るものだと思っています。
正直なところ、ただ「泊まる」だけであればビジネスホテルで事足りると思います。
ビジネスホテルやシティホテルは、出張などのビジネス需要に適応した宿泊施設です。
利便性や機能性、清潔さ等は一定の基準を満たしており、宿泊することも要件自体は満たせます。
しかし、最近の宿泊者は、ただ泊まるだけの空間よりも、“共感できるストーリー”に惹かれます。
例えば、
- 「古い家をリノベーションして甦らせた宿」
- 「地元の素材で作られた家具が並ぶ宿」
- 「オーナーの思い出を受け継いだ別荘」
こうした背景がある宿は、記憶に残りやすく、SNSでもシェアされやすいです。
民泊.hub in 九州でも、取材や撮影を通して「宿のストーリー」を発信するお手伝いをしています。
“宿の思い”をきちんと伝えることが、リピート率を高める最短ルートなのです。

③ 「発見」の体験 —— 日常の中に“ちょっとした感動”を
リピーターを生む宿の共通点は、ゲストが「発見」を感じていることです。
たとえば、
- 部屋に地元の小さな菓子店のおやつが置いてあった
- 近くの隠れた観光スポットのMAPが手書きで添えられていた
- 夜、ベランダからの星空を楽しむためのブランケットが用意されていた
こうした小さなサプライズが、「次もこの宿に泊まりたい」という気持ちを引き出します。
私たちはこれを「体験の設計」と呼んでいます。
清掃やデザインのように見える部分だけでなく、
“滞在の物語”まで設計することで、宿は「人の心に残る空間」になります。
まとめ:宿泊ではなく、関係をつくる
民泊のリピート率を決めるのは、価格でも立地でもありません。
それは、「どれだけ心が動いたか」です。
安心・共感・発見。
この3つの体験価値が揃ったとき、宿は“消費される場所”から“選ばれ続ける場所”に変わります。
【民泊.hub in 九州】では、
宿泊施設のブランディング、SNS発信、レビュー戦略などを含めた、
「心が動く民泊宿」のプロデュースを行っています。
「また泊まりたい」と言われる宿を、一緒につくりましょう。
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