
こんにちは、SAYAKAです。福岡市内で中古の一戸建てを購入し、民泊を運営しています。
前回の「民泊のホンネ⑥」では、2026年8月の実稼働率が27%だったことを書きました。数字を見た瞬間、頭に浮かんだのは「料金を下げたら予約が入るのでは?」という考えです。
予約が少ないと、値下げはすぐに実行できる改善策に見えます。でも、私たちの民泊に本当に足りなかったのは、安さだったのでしょうか。今回は、低稼働のあとに料金と向き合って気づいたことを、正直にお話しします。
予約が少ないと、値下げしたくなる
8月のカレンダーに空白が並ぶと、私は競合施設の料金を何度も見ました。自分たちより安い宿を見つけるたびに、「やっぱり高いのかな」と不安になります。
もちろん、料金は予約を左右する大切な要素です。Airbnbの公式ヘルプでも、料金は検索結果に影響する大きな要因の一つであり、調整や割引は検索順位へ直接影響を与える方法の一つと説明されています。また、類似するリスティングの需要変動に合わせて料金を調整する機能も用意されています。
つまり、値下げそのものが悪いわけではありません。問題は、「予約がない=料金が高い」と原因を一つに決めつけてしまうことです。
安くしても、選ばれる理由は増えない
価格を下げれば、検索画面で比較対象には入りやすくなるかもしれません。しかし、写真を見ても宿の特徴が伝わらない、説明文を読んでも誰に向いた宿なのか分からない、レビューが少なく安心材料がない。そんな状態のままでは、値下げをしても「安いけれど決め手がない宿」になってしまいます。
私たちも競合施設を見直して、足りなかったものが見えてきました。写真の明るさや見せる順番、家族旅行で使う場面が想像できる説明、周辺での過ごし方、戸建てならではの良さ。宿そのものには魅力があっても、それを予約ページで十分に言葉と写真にできていませんでした。
これは地震や旅行需要といった外部要因ではなく、私たち運営側の課題です。前回は熊本地震後の九州旅行需要への影響も一つの可能性として考えましたが、外部要因だけを理由にしていては改善が止まります。
値下げの前に確認する4つのこと
1.同じ条件の競合と比べる
立地、定員、寝室数、設備、レビュー数が違う宿と料金だけを比べても、正しい判断はできません。できるだけ条件の近い施設を選び、平日・週末・イベント日の料金を分けて見ます。
2.最初の写真で価値が伝わるか
料金を下げる前に、検索結果で表示される写真を確認します。暗い、広さが分からない、似た写真が続くといった状態では、クリックされる前に候補から外れてしまいます。
3.誰のための宿かを言えるか
「福岡に泊まるすべての人」を狙うと、結局は誰にも強く響きません。小さな子ども連れ、複数世代、グループ旅行など、私たちの戸建てを一番便利に使えるゲストを具体的に考えます。
4.値下げするなら期間と目的を決める
割引を使う場合も、空いている直近日だけなのか、最初のレビューを得るためなのか、連泊を増やしたいのかを決めます。Airbnbでは割引やプロモーション、日付ごとの料金設定が用意されているため、一律にずっと安くする必要はありません。
私たちは、価格より先に「選ばれる理由」を直します
これから私たちが先に取り組むのは、写真の見直し、説明文の整理、想定ゲストの明確化、そして戸建てならではの過ごし方の提案です。そのうえで、周辺相場と予約の動きを見ながら、必要な日だけ料金を調整します。
価格は大切です。でも、価格だけで選ばれた宿は、さらに安い宿が出たときに選ばれなくなるかもしれません。「この宿だから泊まりたい」と思ってもらえる理由をつくることは、すぐに数字へ表れなくても、長く運営するために必要な土台だと思います。
まとめ|値下げは答えではなく、一つの手段
稼働率27%という結果を見て、私たちは値下げに逃げたくなりました。でも、料金を変える前に見直すべきことがたくさんありました。
- 条件の近い競合と比較する
- 写真と説明で価値を伝える
- 想定するゲストを明確にする
- 割引は期間と目的を決めて使う
民泊は、安くすれば簡単に埋まるほど単純ではありません。数字から逃げず、自分たち側の改善点を一つずつ直す。その過程も、これからの「民泊のホンネ」でお伝えしていきます。
参考資料
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